会長声明・決議
ロシア連邦によるウクライナ侵攻に強く抗議し,軍事行動の即時停止と,より一層の外交努力を求める会長声明
ロシア連邦によるウクライナ侵攻に強く抗議し,軍事行動の即時停止と,より一層の外交努力を求める会長声明
1 本年2月24日,ロシア連邦(以下「ロシア」という。)がウクライナに対する大規模な軍事侵攻を開始した。報道によれば,ウクライナ側の兵士及び民間人のみならず,ロシア側の兵士にも多数の犠牲が生じているとのことである。
避けることができたはずの軍事侵攻により,今も,子どもたちを含む数多くの人々が亡くなり,傷つき,怯えている状況に,ウクライナから遠く離れた滋賀県に暮らす私たちも,世界中の人々と同様,その心を強く痛めている。
私たちは,ロシア国内において,弾圧を恐れず抗議の声を上げる人々に敬意を表するとともに,ウクライナやロシアをはじめとする全世界の人々に,一刻も早く平和な日常が取り戻されることを願っている。
2 国連憲章は,二度にわたる世界大戦の惨害に鑑み,国際関係における武力による威嚇又は武力の行使を禁じているところ(第2条第4項),ロシアによる今回のウクライナ侵攻は,国連憲章に明白に違反するものである。まして,核兵器を使用することは絶対に許されない。
我が国は,戦争が最大の人権侵害であるとの真摯な反省から,日本国憲法の前文で恒久平和主義を規定し,全世界の国民が平和のうちに生存する権利を有することを確認した。
かかる日本国憲法の理念の下,基本的人権の擁護と社会正義の実現という弁護士の使命に基づき,当会は,国際法に違反し,法の支配を根底から否定する今回の軍事侵攻に強く抗議する。
併せて,当会は,今回の軍事侵攻による人権侵害がこれ以上生じることのないよう,ロシア政府に対して,一切の軍事行動を即時に停止するよう強く求めるとともに,日本政府に対して,本件の平和的解決に向けたより一層の外交努力を求める。
2022(令和4)年3月16日
滋賀弁護士会
会長 森 野 有 香