会長声明・決議
死刑の執行に抗議しあらためて死刑制度の廃止と死刑制度に関する根本的な検討を任務とする公的な会議体の設置を求める会長声明
死刑の執行に抗議しあらためて死刑制度の廃止と死刑制度に関する根本的な検討を任務とする公的な会議体の設置を求める会長声明
2026(令和8)年8月21日、大阪拘置所において、1名の死刑が執行された。高市内閣が発足し、平口洋法務大臣が就任した後、初めての執行である。
2024(令和6)年10月には、確定死刑囚であった袴田巌さんに対する再審無罪判決が確定しており、誤判による死刑執行の危険性があったことが明らかになった。同年11月には、日本の死刑制度について考える懇話会が、「現行の日本の死刑制度とその現在の運用の在り方は、放置することの許されない数多くの問題を伴っており、現状のままに存続させてはならない。」との認識を示し、「早急に、国会及び内閣の下に死刑制度に関する根本的な検討を任務とする公的な会議体を設置すること」と提言している。
世界的に見ても、先進国の中で死刑を執行している国は日本とアメリカ合衆国(の一部の州)だけである。死刑を存置することによって、死刑廃止国から国外逃亡犯の引渡しを受けられず、日本で裁判にかけることができないおそれもある。
当会も、2016(平成28)年に「死刑廃止を求める決議」を採択して以来、一貫して死刑制度の廃止と死刑の執行の停止を求めている。また、2025(令和7)年4月には、前記懇話会の提言を受けて「死刑制度に関する根本的な検討を任務とする公的な会議体の設置等を求める会長声明」も発出している。
死刑制度によって凶悪事件が抑止されるとは限らないし、死刑を執行したからと言って、被害者やその遺族が抱える困難が解消されるものでもない。被害者やその遺族に対しては十分な補償や物心両面にわたる支援こそが重要である。
当会は、今回の死刑執行に対し抗議の意思を表明するとともに、あらためて死刑制度の廃止と死刑制度に関する根本的な検討を任務とする公的な会議体の設置を求める。
2026(令和8)年9月15日
滋賀弁護士会
会長 遠 藤 大 輔







